2012年度 「礼節のルール25」 第19回

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2012年度 「礼節のルール25」 第19回

ルール19 最高のおもてなしをする                       

 あの東日本大震災の日、私は都内ホテルのレストランにいました。ホテル内ということもあり、従業員も落ち着いた対応で、安心して過ごしていました。しかし、しょせんは食事だけの客。夜になり閉店時になるとあっさり退去を促され、マニュアル通りの冷たさを感じました。

しばらくのち、反対側のお店で手招きしている店員らしき人が見えました。閉店した店内を開放して帰宅困難者を招き入れていたのです。自分たちも帰宅できない中、客でもない人々に、椅子を開放し、新品のテーブルクロスをひざ掛けに配り、あたたかい料理までまかなってくれました。

「お客様を大切にする」というのは、仕事の枠を超えたその先にあるものじゃないかと、あの日学んだ気がします。そして、自らも困難にある時、いざという時にこそ、私たちの真意は試されるということも。

西松 眞子