2014年度 「礼節のルール25」 第7回

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2014年度 「礼節のルール25」 第7回

safe_image  第7回は『自分の主張をする』 です。

 私達日本人は、幼いころより「我慢が美徳」と教えられて育ってきました。 そのせいか 
何かに不満を感じたり、人から受けた行為によって傷ついたりしても、なかなか「NO」と言えずに我慢する癖がついてしまっているように思うのです。私の例をあげると、レジに並んでいる時、横入りされとても腹が立っても何も言えなかったり、予約したホテルの部屋に行ってみたら、確約のはずのオーシャンビューじゃなくても文句を言えなかったり・・。また、行きたくもない会合に仕方なく参加してしまうことも度々あります。皆さんにもそんな経験はありませんか?

 このように、自分の存在を無視されたかのような扱いを受けた時や、期待したサービスが受けられなかった時、気が進まない時でさえ、「NO」と言えず我慢してしまう方も多いのではないでしょうか?私もそんな「NO」と言うことのできない一人でした。しかし、プロトコールマナーを学ぶようになり、マナーの先生から言われた一言で、目からうろこが落ちました。
「自分の主張を相手に礼儀正しく伝えられることが、素敵な人の条件なのよ!」 
この言葉を聞いた時、それまでの「我慢が美徳」という私の概念が一瞬で覆りました。

 よく考えてみると、レジ列への横入りには、「並んでいます」と伝えればよかった。ホテルの部屋の確約違いは、それを伝えることで、その後のホテルサービスが改善され、私はそのホテルのリピーターになる可能性があったかもしれない。行きたくない会合を断ることにより、誘いを受けた人への感情を悪化することなく、その後の関係を続けていくことができたかもしれない。しっかり自己主張することは、相手に言わずに溜まった不満で人間関係が壊れてしまうことを防ぎ、より良い関係を築くのだと気づきました。
  
 礼儀正しく自尊心を持って自己主張をする。それは相手に「NO」というのではなく、自分に「YES」と言うことなのです。我慢するだけより、相手との関係にきっとより良い結果を生み出してくれることでしょう!

 今年は少し勇気を持って自己主張ができる素敵な自分になってみませんか?

森内真希, AICI