2014年度 「礼節のルール25」 第18回

safe_image

2014年度 「礼節のルール25」 第18回

第18回は『人の話をきちんと聞く』です。safe_image

新緑や薔薇の美しい、爽やかな季節となりました。皆さん、ゴールデンウィークはいかが過ごされましたか。私は、家族や友人といつもよりゆっくりと有意義な時間を過ごすことができました。

このところ、仕事でもプライベートにおいても「人の話をきちんと聞く」ということについて、考える機会が多々あります。皆さんは、どのようにお考えでしょうか。私は、簡単なようで難しいことだと感じています。なぜなら、私たちひとりひとりがそれぞれ異なった考え方や感じ方をする別の人間だからです。相手が発する言葉の意味は、自分が考える意味とは違うかもしれない。相手が言葉に乗せている気持ちは、自分が感じているものとはずれているかもしれない。相手が自分に意見を求めているのかも、良く聞いていなければ分かりません。相手は、今日あった出来事や悩みを、単に誰かに聞いて欲しいだけなのかもしれません。傾聴という言葉がありますが、相手の真意がどこにあるのかを見極めることは、一筋縄ではいきません。

こう考えていくと、「聞く」ことには集中力が必要なのだと思います。けれども、私たちは時々この集中力を欠いてしまいがちです。相手の話を流してしまったり、最後まで聞かずに途中でさえぎってしまったり、せかしてしまったり・・・。自分自身を振り返ってみると、こんなことをしてしまうのはだいたい自分の心に余裕がない時のような気がします。自分のことで頭がいっぱいになっていると相手の話に集中することができません。何気ない話だと思っても、微妙な表情や声の調子に実はとても重要な意味があるのかもしれません。

聞く技術にもいろいろあると思いますが、その前に、まず自分自身が余裕を無くしてしまわないこと、自分にばかり意識を向けないことが大切なのではないかと感じています。どうしても聞く体制にない時には、時間や場を改めた方がいい場合もあるでしょう。

人の話をきちんと聞いて相手に寄り添うことで、世の中から無用な衝突や争いごとが無くなれば、こんなにいいことはないと思いませんか。その為には、できるだけ気持ちに余裕を持ち、何かを話したいと思ってくれた相手のためにも、いつも心にスペースを空けておけるようでありたいと願う日々です。

【高塚唯子, AICI】